可視光線は、太陽やそのほか様々な照明から発せられる。通常は、様々な波長の可視光線が
混ざった状態であり、この場合、光は白に近い色に見える。プリズムなどを用いて、可視光線を
その波長によって分離してみると、それぞれの波長の可視光線が、ヒトの目には異なった色を
持った光として認識されることがわかる。各波長の可視光線の色は、日本語では波長の短い側
から順に、紫、青紫、青、青緑、緑、黄緑、黄、黄赤(橙)、赤で、俗に七色といわれるが、これは
連続的な移り変わりであり、文化によって分類の仕方は異なる。波長ごとに色が順に移り変わる
こと、あるいはその色の並ぶ様を、スペクトルと呼ぶ。
もちろん、可視光線という区分は、あくまでヒトの視覚を主体とした分類である。紫外線領域の視
覚を持つ動物は多数ある(一部の昆虫類や鳥類など)。太陽光をスペクトル分解するとその多く
は可視光線であるが、これは偶然ではない。太陽光の多くを占める波長域がこの領域だったか
らこそ、人間の目がこの領域の光を捉えるように進化したと解釈できる。
可視光線は、通常はヒトの体に害はないが、強い可視光線が目に入ると網膜の火傷の危険性
がある。(ウィキペディアより)
可視光線透過率とは
私たちが光や色として感知しているものは可視光線と呼ばれ、地球に到達する太陽エネルギー
の約44%がこの可視光線に相当します。可視光線透過率とは、380〜780nmの波長域の透
過率を表すものです。
省エネ(遮熱・断熱)フィルムの場合、値が大きいほど透明度が高く、小さいほど透明度が悪くな
るのが一般的です。そのため、可視光線透過率の大きいほど採光性(光を取り込む度合い)が
高くなりますが、可視光線は太陽の熱エネルギーでもあるため、室内の温度が高くなっていって
しまいます。少しでも高い省エネ(遮熱・断熱)対策を実現するために、日射しの暑さをやわらげ
省エネルギー効果を見込める省エネ(遮熱・断熱)窓フィルムや機能性ガラスを選ぶことが重要
だと考えられます。(※なお、省エネ窓(遮熱・断熱).comとしては、省エネ(遮熱・断熱)窓フィル
ムの場合、最低でも可視光線透過率が50%以上あるものを選定されることをおすすめしていま
す。)
紫外線とは
可視光線より波長の短い太陽熱の一つです。紫外線はその波長領域によって、大きく3つに分類
されています。
UV-A : 細胞の活性化にも役立つ紫外線ですが、多量に浴びると皮膚を黒く日焼け
させるだけでなく、皮膚の深部まで浸透し、皮膚を変性させます。
UV-B : 皮膚を赤く日焼けさせる紫外線です。通常、建物の屋根・外壁・窓ガラスなど
によってその大部分は遮蔽されるため、室内に入る量は少ないと考えられて
います。
UV-C : 人体に対する影響が一番ある紫外線ですが、オゾン層に守られている地表
には到達しません。
赤外線とは
可視光線の赤色より波長が長く(周波数が低い)、電波より波長の短い電磁波のことである。人の目では見ることができない光である。分光学などの分野で IR (infrared) と略称される。
赤外線は赤色光よりも波長が長く、ミリ波長の電波よりも波長の短い電磁波全般を指し、波長ではおよそ 0.7 μm - 1 mm (=1000 μm) に分布する。
さらに、波長によって、近赤外線、中赤外線、遠赤外線に分けられる。それぞれの波長区分は学会によって若干異なり、下記の区分はその一例である(例えば天文学では10 μmくらいまでが中赤外線として扱われることが多い)。
近赤外線は波長がおよそ0.7 - 2.5 μmの電磁波で、赤色の可視光線に近い波長を持つ。性質も可視光線に近い特性を持つため「見えない光」として、赤外線カメラや赤外線通信、家電用のリモコンなどに応用されている。
中赤外線は、波長がおよそ2.5 - 4 μmの電磁波で、近赤外線の一部として分類されることもある。赤外分光の分野では、単に
赤外
と言うとこの領域を指すことが多い。波数が1300 - 650 cm
−1
の領域は指紋領域と呼ばれ、物質固有の吸収スペクトルが現れるため、化学物質の同定に用いられる。
遠赤外線は、波長がおよそ4 - 1000 μmの電磁波で、電波に近い性質も持つ。赤外線は物体からは必ず放射されていて、この現象を黒体放射と呼ぶ。高い温度の物体ほど赤外線を強く放射し、放射のピークの波長は温度に反比例する。室温20 ℃の物体が放射する赤外線のピーク波長は10 μm程度である。熱線とも呼ばれる。
なお、科学用語としての遠赤外線とは全く関係のない商品等で「遠赤外線の効能」を謳うものが多数存在するが、それらは科学的な根拠のない疑似科学的なものであり、注意が必要である。
帯域名 | 波長 | 光エネルギー |
近赤外線 (Near-infrared, NIR) | 0.75-1.4 µm | 0.9-1.7 eV |
短波長赤外線 (Short-wavelength infrared, SWIR) | 1.4-3 µm | 0.4-0.9 eV |
中波長赤外線 (Mid-wavelength infrared, MWIR) | 3-8 µm | 150-400 meV |
長波長赤外線 (Long-wavelength infrared, LWIR) 熱赤外線 (Thermal infrared, TIR) | 8–15 µm | 80-150 meV |
遠赤外線 (Far infrared, FIR) | 15-1,000 µm | 1.2-80 meV |
赤外線は大気に吸収され、その一部が地上に届く。
水は遠赤外線よりも近赤外線を強く吸収するが、いずれの波長も数mm以上は透過しない。「遠赤外線は体の内部まで浸透し内側から温める」と言われることがあるが、間違いである。
水に対する吸光度は中赤外線および遠赤外線において高く、したがって生体組織(特に、水分を多く含んだ組織)に対しては浅い部分でその多くが吸収される。このような波長のレーザである炭酸ガスレーザ(λ=10.6 μm)やEr:YAGレーザ(λ=2.94 μm)は生体組織の切開や蒸散(いずれも凝固に比べ高いエネルギー密度や位置選択性が要求される)に利用されている。
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