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樹脂・プラスチックの耐候性 

樹脂・プラスチック材質には耐候性と呼ばれる性質があります。耐候性とは文字の通り気候の変化への耐性です。
屋外で使用された際に、太陽光・紫外線や温度の変化によって変形・変色・劣化等の変質を起こしにくい性質のことです。
つまり、どれくらい気候の変化に強いか、ということを表しています。

耐候性が低いと具体的にどのような症状が起こるのでしょうか。
①変色→白色に変化したり、黄色く変化したりします
②硬化→硬くなります。
③変形・割れ→反りが生じたり、ひびが入ったり、欠けたりします

屋外で使用することによる樹脂の劣化の分かりやすい例に樹脂製の洗濯バサミがあります。
よく使用されている洗濯バサミの材質はPP(ポリプロピレン)やPE(ポリエチレン)なのですが、これらの材質は耐候性がよくありません。
なので、洗濯バサミを使用してしばらく経つと、①色が変色して薄くなったり、②挟む部分が購入したばかりの時より硬くなっていてスムーズに使用できなかったり、③最終的にはある日突然欠けて割れる。
このような経験をされたことがある方は多くいらっしゃると思います。

では、なぜ上記のような劣化症状が発生してしまうのでしょうか。主な原因は以下の4つです。
①太陽光・紫外線
② 雨水
③ 酸素による酸化反応
④ 朝昼夜の温度変化

耐候性が低い樹脂・プラスチック材質はこれらにより状態が変化しやすく、元の強度を保つことができません。
室外での使用を想定される場合は耐候性は重要な指標になります。

材質の耐候性を調べる為に行われている試験

耐候性は屋外曝露試験で検査されます。
その名の通り、屋外にサンプルを設置し、実際の天候による影響を見る試験方法です。
ただ、同一条件下での再現は難しく、非常に長い時間が必要となるという欠点があります。
その為、実際に採用されている試験方法は促進曝露試験です。光・熱・湿度等の劣化の原因となる条件を人工的に再現し、短期間で材質の寿命等を予測する試験方法です。
ただ、この方法も屋外曝露試験と比較すると精度が悪いという欠点がある為、2つの試験方法を併用しながら精度を高めると良いと言われています。
最後に耐候性が良い樹脂・プラスチック材質をいくつか紹介します。

耐候性に優れた樹脂

アクリル
プラスチックの中で最も耐久性に優れ、美しい透明性を保った「アクリル樹脂」
透明度が高く、光透過率はガラスをも凌ぐ93%です。太陽光や雨風等の気象条件にも優れた耐候性を発揮する材質です。
また、貼り合わせ加工が可能です(接着剤を使用)。
耐衝撃性にも優れている為、ガラスのように破片が飛び散ることも少ないです。
使用用途:看板や自動車のランプレンズ、電飾サインのカバーなど。
チラシを入れるようなカタログケース等も接着によって製作可能です。
大きなものであれば水槽等もアクリルで製作されていることが多いです。

ポリカーボネート
高い透明性・自己消火性・耐衝撃性をもつ「ポリカーボネート」

樹脂材質の中で最高クラスの耐衝撃強度を有しています。ハンマーで叩いても割れない為、防弾材としても使用されています。
アクリルと同じく接着剤による貼り合わせ加工が可能な材質です。
使用箇所:アクリルと同様、看板や電飾サインのカバー等に使用されています。また、ベランダや駐車場の屋根や高速道路の防音壁にも使用されています。

塩ビ
加工性に優れた五大汎用樹脂の一つ「塩ビ(ポリ塩化ビニル・PVC)」

五代汎用樹脂の一つです。
比較的安価な材質で、加工性にも優れています。
接着・溶接加工が可能です。また耐薬品性に優れており、ほとんどの酸・アルカリ・塩類に侵されることがありません。
耐候性も良いのですが、どちらかと言うと安価であるという理由で選定されやすい材質です。
使用箇所:硬質の塩ビは配管やダクト・水道管のパイプ等の工業用の製品に使用されています。
軟質塩ビであれば、衣類やバッグ類、ビニールハウスにも使用されます。
※弊社で加工可能なものは硬質な塩ビのみです。

PTFE(テフロン)
代表的なフッ素樹脂「テフロン」

フッ素樹脂は屋外で長期間使用しても物性の低下は起きないことで知られています。
ただ、屋外で使用されるフッ素樹脂はコーティングで用いられることが多いです。
フライパンのコーティングで知られているテフロンコーティングですが、東京ドームの膜材にもテフロンコーティングが使用されています。
テフロンは他の樹脂材質と違い、吸水がゼロの為、雨に強く耐えることができます。

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