深いカッター傷を消す技術
アクリルの水槽の上部にざっくりと入ったカッター傷。
前は、傷のある付近に木の桟があったらしく傷が見えなかったそうですが、お客様が必要ないので取ってほしいとの要望で撤去したら傷が付いていたそうです。誰かが何かを撤去する為に桟に沿ってカッターで切ったようです。爪が引っ掛かるようなかなり深い傷です。
3日後にオープンなので何とか傷を見えなくして欲しいとの依頼です。
建築会社の担当の方は傷も浅く簡単にわからなく出来ると思っているように言っていたので、まず傷はかなり深く酷いです。作業としては、傷の部分を研磨して傷を消すのでアクリル板の歪みがわかるぐらいになるかもしれないとお伝えをしました。説明で作業工程や内容を理解して頂き歪むのはしょうがないが出来るだけ解からないようにして欲しいと・・・
努力はしますがどれだけ歪みが出るかは結果次第です。それを了承して頂けるのなら作業させて頂きますと説明し、了承して頂き作業開始!
作業前に合い方と打合せ。
いつもなら、傷が深いのでガッツリ研磨して戻していくのですが、今回は水槽の上部5㎝部分の深い傷なのでガッツリ研磨すると視覚的にも歪みが解ってしまうので作業方法を変更し通常の3倍以上の手間がかかるが、少しずつ歪みがわかりにくいように研磨作業するほうしんにへんこうで作業開始しました。(材料も3倍以上必要です。)
作業完了。無事に傷が消えて綺麗になりました。
建築会社の担当者の方に最終確認して頂くと、最初より綺麗になってる。
歪むって言ってたけど歪んでないやんなんでと・・・
研磨しているので歪んでいますが、それは弊社の技術で視覚的にはわかりにくいように研磨再生しています。出来るだけお客様のご要望にお応えできるようにしていますのでと説明させて頂きました。
作業効率は悪いが最終の仕上がりを頭の中で想像し手間暇かけて作業した結果ですとお伝えし、大変喜んで頂きましたが、なぜ困難出来るのかわからないと最後まで不思議がっていました。
担当者の方いわく、傷を何かで埋めて薄くして終わりなのかと思っていたとの事でした。